[色者(しきしゃ)のぼやき] 第32回

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第3回 全四国男声合唱フェスティバル

日時:2007年1月28日(日)           
場所:愛媛県西条市総合文化会館大ホール

<当日移動>
午前7時すぎ、貸し切りバスにて徳島を出発。 貸し切りバスでの団体移動は加古川遠征以来ではないか? 実はこの人、乗り物酔いしやすい人・・・よってバスではできるだけ前の方に座り、音楽を聞いたりしてひたすら精神統一に心がける。 しかしプレイヤー類を忘れたため何もすることなく、慣れない楽譜などをみていたら、急に気分悪くなってきた。 吉野川オアシスでリフレッシュしてなんとかふんばったが、西条に9時30分到着時には結構ヘロヘロだった。 やはりバス遠征はにぎやかにおしゃべりしながらのほうがいいかな。

<リハーサル> リハーサル室ではひたすら「合唱」の練習、ステージリハではひたすら「振り付け・立ちまわり」の練習・・・やはり舞台は思ったより広い。 なかなか思いつくところまで時間内に移動できずに、みんな戸惑っている様子。 色者は「転落パフォーマンス」を甘く考えていたが、実際舞台と客席との高低差が結構あるのに驚愕。 いかに怪我しないように、お客さんに迷惑かけないように「落ちる」か・・・本番までそればかりが気になった。 単独ステージの1〜4曲目まではとくに不安材料なし。 5曲目は振り付けに気を取られてリズムがバラバラになるのに注意が必要・・・ 「舞台から落ちた後も指揮し続けてほしい」という団員からも要望もあったが、自分自身が落ちて頭打ってる可能性もあるので、それは却下。「みんなで聞きながら合わせろ!」という指示にとどまった。 でも実際落ち方が悪くて動けなくなったらどうしよう。。。不安は募るばかり!まぁ自業自得(振り付け師→色者)。

<開演>
正直、西条市でそんなに人が集まるのだろうか?と思っていたが、なんと開場前から長蛇の列、開演早々から満席態!・・・これはひとえに「我夢」さんの頑張りに他ならない。やはりお客さんが入ってこそ、歌い手ものってくるものだ。 響の出演は6番目なので、前半の団体を聞くことができた。 毎度思うことだが全四国の合唱団はそれぞれホントに個性が強い!「我夢」さんは高校生〜ご年輩まで幅広い年齢層のわりにはしっかりまとまっていて、ちょっと優等生っぽい演奏。 「水のいのち」はとてもこの団にあっていると思った。 「伊予三島」さんはご年輩の方が多いわりにとてもポップなかわいい曲を演奏、声質の豊かさはちょっと厳しい感じだがとにかく歌う表情はとても楽しそう・・・ おもわず手拍子が出てしまった。 「ひめグリ」さんは成長著しい伸び盛りの合唱団、声にハリがあり演奏もメリハリがよく効いているのが心地よい。 今回の曲は定期演奏会でもすでに歌われていたので、いい意味でも悪い意味でも「慣れ」があったかもしれない。 自分たちのステージもなんとか負けないように個性豊かないい演奏がしたい・・・ところで響の個性って?

<「響」本番>
【プログラム・第6ステージ(徳島男声合唱団「響」単独ステージ)】
“Present For You”〜男声合唱をあなたに〜
1.さくら  (日本古謡・信長 貴富 編曲)
2. この道 (北原 白秋 作詞・山田 耕筰 作曲・信長 貴富 編曲)
3.Aura Lee(W.W.Fosdick 作詞・G.R.Poulton 作曲・Robert Show 編曲)
4.時代   (中島みゆき 作詞作曲・松下 耕 編曲)
5.八木節 (松下 耕 作曲)
演奏前に合同演奏客演指揮の吉村信良先生からコメントがはいる・・・ 「他の団体が組曲などカチッとやってるところに・・・この響のプログラムは、結構変な組み合わせですね」・・・客席から笑いがおこる。 これこそが今回のウチの目指していた雰囲気作り。 歌い出す前に客席に「緊張感」があっては、こういうオムニバスは楽しくない。 吉村先生はそれをわかってらしたのか・・・とてもいい追い風になった。「さくら」「この道」はスムーズに曲の雰囲気に入っていけたようだ。 「Aura Lee」はテナーパートソロがややガタついたが最後のppが決まったのでヨシ。 「時代」はもっとドラマチックに表情豊かに歌えたはず。 やはりfになった時に荒いような気がした。 最後に「八木節」・・・パフォーマンスはみんな一生懸命楽しそうにやっていた。 歌詞も子音がだいぶ出せるようになってよく聞こえていたように思う。 何より会場にウケていたのがよかった。 最後はお約束の「ブラボー♪」も飛び出し、いい雰囲気でウチのステージを終えられた。 久しぶりに満足感でいっぱいステージをおりられた。

<合同演奏>
【男声合唱組曲「月光とピエロ」(堀口 大学 作詞・清水 修 作曲)】
今年も約200人の男声によって、親分こと吉村信良先生の指揮により演奏会のメインである合同演奏が行われた。 第1回、2回と合同では「富士山」が取り上げられたが、今回はちょっと時代をさかのぼって「月光とピエロ」という男声合 唱における十八番中の十八番に挑戦することになった。 まず何回の練習で思ったことは、あまりにグリーメンにはあまりに有名すぎるこの組曲・・・ つまり聞き慣れ、歌い慣れているせいか、あまり楽譜と正面から向かい合う機会を逸している曲でもあるような気がする。 練習時、吉村先生からも「自分勝手な思いこみのリズムを作らないこと」としばしば注意を受ける。 なかなかひとつの合唱団でもリズムの統一が難しいのに合同演奏ともなると本当に大変だ。 しかしそこはさすがに吉村先生が「親分」とよばれるだけのことはあって、持ち上げたり落としたりしながらもメンバーの気持ちをひとつにまとめあげ、リハーサルまでにはひとつの合唱団として機能するまでに仕上げてこられた。 自分としては本番を迎えるにあたりなんの不安もなくワクワクしながらステージに立った。 結果、ステージがホールが揺れる(音響だけでなく、重量の点でも?)素晴らしい演奏だったことは言うまでもない。 ちなみ今回チョット気づいたこと・・・吉村先生は演奏者をノセるが上手いだけでなく、聴き手をノセるのもお上手だということ。 演奏が始まる前からいろんなコメントやパフォーマンスで聴き手に最大限に興味を持たせる。。。 これは演奏会の中で非常に大事なことだと感じた。 自分たちの演奏会でも是非こういうことに気を配りたいと思う。

<打ち上げ>
アサヒビール西条工場内での「ビア・ホール」にて盛大な打ち上げ!やはりフェスティバルの締めくくりでビールを飲まずにはいられない。 中には演奏よりもこちらのほうがメインに思っている方々もチラホラ・・・ 「自分はこの西条に歌いに来たのだ!」と思いつつもやはりいつの間にか「自分は西条に酒を飲みに来たのだ!」という気持ちになってしまっている。 いつものごとく「1曲振れ!」と声がかかり、わたしは「見上げてごらん」を指揮する・・・ 酔っているせいかどのステージよりも「打ち上げ会場」でのこの曲が一番上手に聞こえる。 幸せなひとときであった。

<余談>
次の第4回は、なんとなく(いや確実に)徳島開催になるみたいだ。 これまで幹事を務められた団体は本当に素晴らしい運営をされたと思う。 果たして自分たちがどれほどのマネージメントをこなせるのか甚だ不安ではあるが、これまで3回もお世話いただいたことに対する感謝の気持ちを持って、次の演奏会をまとめていこうと思っている・・・ たぶん2年なんてスグくるんだろうなぁ〜。 帰りのバスでは大量に飲酒したメンバーたちが、かわるがわるトイレ休憩を要求・・・ 高速バスも“各駅停車並”のすすみ具合になってしまった。 長距離を帰る時は「酒酔い」に加えて「乗り物酔い」も考慮して飲むことにしましょう! ま、今回はいい経験と思い出になった♪ということで・・・お疲れ様でした。

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−2007年2月5日更新−
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