[色者(しきしゃ)のぼやき] 第9回

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第9回「四国合唱コンクール in 松山」(2002/9/1の演奏)

8月31日(土)〜9月1日(日)松山市総合コニュニティーセンター(キャ メリアホール)で行われた「第42回四国合唱コンクール」はとても変則的なス ケジュールだった。第1日に出場団体の多い「中学・高校の部」があり、第2日 に出場団体が少ない「大学・一般の部」ということになり、「響」の出る一般B でさえ、午前中に演奏が終わってしまう。。。このことが「響」にとっては、本 番にどのように働いたのか?未だに“なぞ”である。

「えひめグリークラブ」のお世話により、練習会場をおかりし朝9時より1時 間の練習をおこなう。ベース系がとても調子が良さそう!朝イチは低音が楽に出 ている(というよりチカラがぬけているほど出やすいということ!)、問題はテ ナー、とくにトップテナー!朝からまるで声が出ていないのでアセル。。。まあ 徳島合唱団のE川氏&M木氏が入ればなんとかなるかと開き直る・・・これが「大 誤算」だった。

受付〜リハ〜舞台袖待機と、時間通りスケジュールをこなす。待機中に「高知 ファミリー」の演奏を耳にする。自由曲にHOLBOE(知らない!)、NYSTEDT(こ れはきいたことある!)の曲を演奏している。。。現代風の曲でとても重厚で力 強いハーモニーに磨きがかかっている。ボクはその間団員の表情をみていた、上 を向いて聴き入る者、つかれて本当に寝ているのか?座り込んでいる者、ニヤニ ヤ気持ち悪い笑みをうかべているもの・・・ただ「おしゃべり」をしている者は いなかった。声を大事にしたことが、最後まで声量が落ちなかったことにはつな がったかも知れない。

本番開始・・・選択曲の「茂みといばら」はイギリスっぽく紳士的に、走らな いように気をつけた。ただ「ゆっくり」ではなく「音楽のながれ」はもっと必要 だった。これは講習会で吉森先生に注意されたところで、その後2週間で修正に かかったのだが、結局本番では実を結ばなかった。前述のE川氏&M木氏は、かな り疲れていたのかピッチが上がりきらない(M木氏は、待機中に座り込んでいた グループだった)・・・みんな「企業戦士」、誰を責めることもできないはず。 自分は選択曲が終わった瞬間、とても悲しい気持ちになった。でも数秒経っただ ろうか・・・「いや、まだ終わっていない!」という気持ちにもなれた。みんな もまだ緊張は持続しているような表情、「思い切ってやったれ〜!」と開き直っ た自由曲の演奏であった。いつもように「響」の“荒削りな演奏”ではあったが、 とても活気があって、演奏自体は生き生きしていたと思う。。。ポイントポイン トでの注意事項はちゃんとこなせたのだろうか?それさえもわからなくなるぐら い「ノッて」いた。最後にA野氏のソロが唸った!フィナーレのハモリも完璧! 審査員はどう思ったか知らないが、観客には楽しんでもらえたか。。。そんなこ とが頭をよぎった。演奏終了後みんな自然なのか?つとめてそうしているのか? にこにこして表情は明るい。自分も明るくしなければ・・・と思ったが「あの自 由曲の演奏ができて、どうして選択曲が上手くいかなかったのか」という悔しさ がこみ上げてきた。。。正直言って、審査結果はききたくなかった。

予想に反して結果は「金賞」・・・え?あの演奏で?団員たち自身が耳を疑っ ている様子。ボク自身も信じられなかった・・・でも今を思うと“気持ちの伝わ る演奏”というものをこの2年間「響」はコンクールで出来ていなかったと思う。 今回は久しぶりに、その点では満足がいくものだったかも知れない。会場をでて 審査評に目をとおす。。。まあ審査員も書く内容に困ったであろうにしても荻久 保先生に「やはり男声合唱はいいですね。」、高嶋先生に「面白く聴かせてもら ったよ。」と言ってもらえて、本当にうれしかった。いろいろ「困難」はあった けど、やはり今年もコンクールに出場してよかった!・・・まさか、ボクだけか な?こんなこと思っているの。。。こんな単純なことで喜べるのは幸せなことだ と思うんだけど・・・。

徳島に帰ってきてから、元気いっぱいの「徳島合唱団」はそのまま“打ち上げ ”へ。それに参加して吉森先生とお話する機会をもらう。選択曲のことを怒られ ると思いきや「選択曲、よ〜なっとったなあ・・・ムフフ」。どういうこと?ま だ先生は酔ってないと思うんだけど・・・「ただ自由曲の選曲はもっと考えない かん!あれでは高知ファミリーとたちうちできんぞ」と言われる。今回は自分た ちにあった曲を選択したつもりだったが、コンクールという場にそぐわないとい うことか?。。。「でも男声合唱は、選択肢が少ないからむずかしいわな」とも ・・・もっともっと「響」に合った曲を探したい!少ないのなら「網羅」できる はず?でも今回この「東海道中膝栗毛」を自由曲に選んでいなかったら、「金 賞」はもらえていないと、ボクはひそかに思っている。


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−2002年9月2日更新−
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